東京しゃも
東京しゃも
登録番号 | 77 |
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名称 | 東京しゃも(トウキョウシャモ) |
分類 | 食肉 |
登録日 | 2019/05/08 |
生産地 | 東京都 |
登録生産者団体 | 東京しゃも生産組合 東京都あきる野市菅生347 |
登録公示 |
農林水産物等の生産地
「東京しゃも」は、品種改良された純系軍鶏のメスとロードアイランドレッド種のオスを交配して生まれたメスに更に純系軍鶏のオスを交配することによって、軍鶏の血を75%引継いだ鶏肉です。
肉質は、軍鶏本来の味がとても強く現れています。特徴は、赤色が濃く、歯ごたえがあり、臭みが少ないことです。東京産の地元食材にこだわった店で、看板メニューとして提供されています。
産地では、江戸時代(1)から現在の東京都周辺で飼養されていた軍鶏を品種改良したメス軍鶏と、オスのロードアイランドレッド種を交配して生まれた交雑種に、さらにオス軍鶏を交配することによって生まれた雛を、次の方法で飼育しています。
約60日齢以降の雛の飼育密度は、1平方メートル当たり10羽以下とします。この密度に調整したケージ飼育もしくは平飼いで、120日齢以上飼育します。
約60日齢以降の雛には、とうもろこし、大豆粕、コーングルテンフィードおよび魚粉を主原料とする飼料を給餌します。飼料は、非遺伝子組換えおよびポストハーベストフリーのとうもろこし、並びに、焦げ臭さの少ない銘柄の魚粉のみを使用します。雛に、抗菌性飼料添加物(抗生物質等)を含む飼料を与えてはいけません。
東京では古くから江戸の町人文化の一つとして、軍鶏を用いた闘鶏が楽しまれました。東京の人々は、もはや闘えない軍鶏や、養鶏における育種選抜の過程で使わなくなった軍鶏を食してきました。闘鶏の衰退とともに、軍鶏の生産量は減少しました。一方、ブロイラーが、鶏肉の流通の大半を占めるようになりました。
そこで、1970年、東京の軍鶏愛好家が飼育し続けてきた江戸の軍鶏の血を引く子孫の軍鶏が、青梅畜産センター(旧東京都畜産試験場)に集められて、青梅畜産センターがこれらの軍鶏を飼育しはじめました。青梅畜産センターは、闘鶏用品種である軍鶏が本来持つ闘争性を除去するための育種選抜を研究し続けました。その結果、約10年後に、集団飼育できる軍鶏の血統が確立されました。1982年に、青梅畜産センターが、純系軍鶏の肉質に近い軍鶏を生み出す交配様式を完成しました。1984年、「東京しゃも」の名称で、流通が開始されました。
東京しゃも生産組合は、現在、都内4戸の養鶏農家から構成されています。年間出荷羽数の総数は、2万から3万羽です。
- 江戸時代:1603年~1867年。日本の時代区分の一つで、江戸(現在の東京)に幕府が置かれていた時代を指します。徳川家康を初代将軍とし以後徳川将軍家を中心とした藩政政治が行われました。