万願寺甘とう
万願寺甘とう(マンガンジアマトウ)
※提供元:舞鶴市 産業振興部
登録番号 | 37 |
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名称 | 万願寺甘とう(マンガンジアマトウ) |
分類 | 野菜 / 穀物類 |
登録日 | 2017/06/23 |
生産地 |
京都府
綾部市、舞鶴市及び福知山市 |
登録生産者団体 | 全国農業協同組合連合会 東京都千代田区大手町1-3-1 |
ブランドサイト | |
登録公示 |
農林水産物等の生産地
「万願寺甘とう」は、辛みがなく、もっぱら果肉自体を食用とするとうがらしで、夏季に出荷のピークを迎えます。「万願寺甘とう」という名称は、京都府舞鶴市が原産の「万願寺とうがらし」の商品名として1998年に命名されたものです。
京都府内で作られている「伏見とうがらし」などの品種と比べて大型で、長さは10cmから23cmもあり、果皮はピーマンのように肉厚です。食味は、野趣あふれる独特の風味と甘味を備えており、大型果なのに果実が柔らかく、タネが少ないため食べやすいのが特徴です。
「万願寺甘とう」の品種は、「万願寺とうがらし」に加え、その改良品種である「京都万願寺2号」に限られています。「万願寺とうがらし」は辛みのない大型とうがらしの一種ですが、「京都万願寺2号」はさらに辛みを抑えた改良がなされています。他の大型とうがらしと比べて、外観における肩部のくびれとやや湾曲した果形において明確な違いがあります。
「万願寺甘とう」の青果市場における取引実績を他産地の大型とうがらしと比較しますと、平均単価は約2倍、取引シェアは96%となっています。市場関係者からは、大型で肩部にくびれがある独特の外観をしており、肉厚なのに柔らかく食べごたえがあること、また全量を共同選果しているので品質が揃っていることなどが高く評価されています。最近5年間で入荷量は約3倍に伸びており、「万願寺甘とう」需要は確実に拡大基調にあると伝えられています。
「万願寺甘とう」の生産は、京都府綾部市、舞鶴市及び福知山市において、雨除けもしくは露地栽培で行われています。出荷は外見を特に重視し、長さが10cmから23cmで、肩部のくびれとやや湾曲した果形であるものを選別します。
「万願寺とうがらし」の原産地の京都府舞鶴市は、江戸時代以前から城下町を形成し、京都との人の往来も多く、京都に集積した優れた野菜品種を積極的に導入する近郊園芸産地でした。明治時代に入ると、対岸貿易の拠点として、海を介して海外とも強い繋がりを有していました。こうした歴史的背景を持つ舞鶴市において、「万願寺とうがらし」は京都の在来品種である「伏見とうがらし」と海外の品種との自然交雑により誕生したと考えられています。
栽培が始まったのは大正末期頃と伝えられ、第二次世界大戦以降に舞鶴市全域、2006年には隣接する綾部市・福知山市まで生産地が拡大しています。
「万願寺とうがらし」の名前は、舞鶴市の万願寺地区に由来しています。万願寺地区は元々河原で砂質の土壌であり、過乾燥や水分過多に弱いとうがらしの適性に合致しています。また、地区一帯が古くからの遊水地帯で、大雨のたびに上流から肥沃な泥土が堆積することで、常に農作業に適した土壌が再生されてきました。このような恵まれた環境下で継続的な栽培が可能となり、万願寺地区固有の在来種として認知されるに至りました。
1998年からは「万願寺甘とう」の名称で出荷され、現在では、願寺地区で守り育ててきた在来種の「万願寺とうがらし」に加え、京都府が在来種をもとに育成した「京都万願寺2号」が品種として使用されています。また、その種子の採種と管理も徹底して行われ、現在の生産地が形成されるに至っています。
購入先情報
購入可能時期は6月中旬~10月末頃です。