川俣シャモ

川俣シャモ

登録番号 118
名称 川俣シャモ(カワマタシャモ)
分類 食肉
登録日 2022/03/31
生産地 福島県
伊達郡川俣町
登録生産者団体

川俣シャモ振興会

福島県伊達郡川俣町字五百田30

登録公示

第118号:川俣シャモ

農林水産物等の生産地

「川俣シャモ」は、粗脂肪含量が多く、水分含量が低いことから、脂が乗って食味が良く、また、脂肪酸組成比ではオレイン酸の比率が高いことが特徴の地鶏の肉です。
 一般的な国産鶏肉と比較して5倍程度高値であり、他の有名地鶏とも同等の価格帯で取引されています。

「川俣シャモ」の素ひなは、軍鶏(雌)とレッドコーニッシュ種(雄)の交配により造成されした大型シャモの雄と雌を交配・造成した種鶏(雄)とロードアイランドレッド(雌)の交配・作出したものとしています。
 川俣町内で産卵・ふ化したひなは、日齢28日まで専用鶏舎にて飼育します。日齢28日以降は成鳥鶏舎にて80日齢以上、飼育密度を1平方メートル当たり7羽以下で平飼します。
 夏場の暑さ対策として、鶏舎は通気性が良く温度調整が不要な左右金網張りとし、冬場の寒さ対策として、窓に開閉可能なビニールシートを設置するほか、寒さに比較的弱い肥育初期のみ、鶏舎内に鶏が暖を取ることが可能な箱を設置します。
 飼育用飼料は、「川俣シャモ」専用に配合したものを日齢により使い分け用います。
 概ね35日齢までは、主原料のトウモロコシに植物性油かす類と魚粉等を配合した専用飼料を与え、36日齢以降は、軍鶏の特徴である強い旨味を生み出すために、トウモロコシの割合を増やして油脂成分を抑えた飼料を与えます。

生産地は、標高およそ200m以上の高地で、夏でも阿武隈山地(1)から吹き降ろしの風が流れ、暑さを苦手とする鶏の飼育に良好な地域です。江戸時代(2)には絹織物で財を成した機屋が娯楽として軍鶏を飼い、闘鶏を楽しんでいたため、軍鶏の飼育は町内に広く普及し、食用にも供されていました。
 1985年に肉シャモ研究会が発足、地域関係者による品種改良を行い、1987年7月に「川俣シャモ」として販売を開始しました。その後、更なる食味向上を目的に品種改良が続けられ、2008年に現在の交配様式が確立しました。
 2019年の生産者数は13戸、近年は最大8万羽を飼養しています。

  1. 阿武隈山地:宮城県南部から茨城県北部にかけて南北170km以上に標高 800m 級の山が連なる山地です。最高峰は大滝根山 (1192m)、阿武隈川・久慈川・太平洋に囲まれた紡錘形をした比較的なだらかな山地です。
  2. 江戸時代:1603年~1867年。日本の時代区分の一つで、江戸(現在の東京)に幕府が置かれていた時代を指します。徳川家康を初代将軍とし以後徳川将軍家を中心とした藩政政治が行われました。

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