大野あさり
大野あさり
登録番号 | 89 |
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名称 | 大野あさり(オオノアサリ),Ono Asari |
分類 | 魚介類 |
登録日 | 2019/12/10 |
生産地 |
広島県
廿日市市 |
登録生産者団体 | (1)大野町漁業協同組合 (2)大野漁業協同組合 (3)浜毛保漁業協同組合 |
登録公示 |
農林水産物等の生産地
「大野あさり」は、ほとんどが殻長35mm以上となる大型のあさりです。
身質は肉厚でふっくらとし、うま味が強く、出汁も濃厚な味わいとなることが特徴です。また、砂かみが少なく品質も安定し、どのような料理に用いても見栄えが良く、味が引き立つと需要者に高く評価され、高値で取引されています。
「大野あさり」は広島県廿日市市地先大野瀬戸のあさり漁場で収獲されます。
漁業者は、各自に割り当てられた区割り内の漁場を管理し、区割り内のみであさりを収獲します。
収獲方法は、漁場の干潮中に熊手を用いた手掘り漁法のみとされ、それ以外の漁法は用いません。なお、収獲の際、「大野あさり」の特性を満たさない小型のあさりは漁場に戻すこととしています。
出荷選別は、貝の外観や篩(ふるい)にかけた時の音等から生きている貝のみを選別します。
漁場となる大野瀬戸は全長9km、最狭部の幅が600mの水路となっています。静穏な海域で瀬戸に生じる潮流が発生し、豊かな森林からの河川水や伏流水の流入もあります。このため餌となる植物プランクトンが安定して発生することで二枚貝類が良好に成長する海域となっています。
瀬戸内に点在する干潟は、平均すると5haに満たないため、干潟の漁場を漁業者毎に区割りして管理し、手掘り漁法のみで収獲する方法が地域で用いられてきました。漁場の区割り管理は1世紀におよび、地域には1926年当時の区割り面積などの記録が残されています。
現在、漁業者は約200名、年間生産量は50t程度で安定しています。
近年では、あさりの持続的利用のモデルケースとして全国から漁業関係者が視察に訪れるようになっているほか、地域の学校の職業体験の場や総合学習の教材にもなっています。