田浦銀太刀

田浦銀太刀

登録番号 88
名称 田浦銀太刀(タノウラギンダチ),
Tanoura Gindachi
分類 魚介類
登録日 2019/12/10
生産地 熊本県
葦北郡芦北町田浦沖及びその周辺海域(八代海)
登録生産者団体

芦北町漁業協同組合

熊本県葦北郡芦北町大字田浦町426-3

http://ashikita-gyokyou.com

登録公示

第88号:田浦銀太刀

農林水産物等の生産地

「田浦銀太刀」は、釣り漁法のみにより漁獲され、芦北町田浦漁港に水揚げされるたちうおです。
 食味は肉付きが良く、脂が乗る割に白身魚の旨みも良好に備わっています。また、魚体は光沢のある鮮やかな銀白色の美しい外観が特徴です。
 品質の良さが市場関係者に高く評価され、地域では他のたちうおと比べおよそ1.5倍の高値で取引されています。

「田浦銀太刀」は熊本県葦北郡芦北町田浦沖及びその周辺海域(八代海(1))で漁獲されます。
 漁獲方法は、曳縄釣り(2)または手釣り(3)としています。釣り上げたたちうおは、鮮度を保持するため、魚体に触れることなく、釣針だけを手に持ち素早く手首を返すことにより魚をはずした後に、氷等で冷却した海水に浸け保冷容器で保管されます。
 芦北町田浦漁港に水揚げされたたちうおは出荷箱に素早く並べ詰め替えを行います。

八代海は九州本土と天草諸島(4)によって囲まれた閉鎖性の高い内海で、球磨川(5)から運ばれる栄養分によりいわし類等の小魚が豊富な海域です。これにより、八代海のたちうおは、周年を通して豊富な餌を摂取できるため、身質が良好となります。
 田浦地区は八代海におけるたちうおの回遊経路の中心に位置しています。このような地理的条件を有した田浦地区では、効率的にたちうおを漁獲する釣り漁法が定着してきました。
 地域では独自の漁獲方法と鮮度保持を徹底するとともに、2001年にこの方法で漁獲出荷されるたちうおを「田浦銀太刀」と命名しました。
 漁業者は2020年現在27名で、日々の漁獲出荷に加え小型のたちうおの再放流などにも組織的に取り組んでいます。

  1. 八代海:九州西部の熊本県と鹿児島県にまたがる内海です。北は有明海、南は東シナ海に繋がっています。入江が奥深く入り込んだリアス式海岸で、内海としては日本で一番閉鎖性が高い海と言われています。
  2. 曳縄釣り:釣り針付きの枝糸が複数付いた釣り糸を漁船で曳く漁法です。
  3. 手釣り:釣り針が付いた釣り糸を漁業者が手で操る漁法です。
  4. 天草諸島:九州西部の熊本県と鹿児島県にまたがり、上島と下島の2島を主島とし大小120余りの島からなります。1966年に開通した天草五橋で九州本島とつながっており、夏のピーク時には観光・海水浴などで賑わいます
  5. 球磨川:熊本県南部の人吉盆地から八代平野に至り八代海に注ぐ熊本県内最大の川です。延長は115km、最上川・富士川と並ぶ日本三大急流の一つで、大きくて美味しいアユが育つことでも全国的に有名です。

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