伊吹そば / 伊吹在来そば
伊吹そば,伊吹在来そば
登録番号 | 85 |
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名称 | 伊吹そば(イブキソバ),Ibuki Soba, 伊吹在来そば(イブキザイライソバ), Ibuki Zairaisoba |
分類 | 野菜 / 穀物類 |
登録日 | 2019/09/09 |
生産地 |
滋賀県
米原市 |
登録生産者団体 | 伊吹そば生産組合 滋賀県米原市伊吹1760番地 |
ブランドサイト | |
登録公示 |
農林水産物等の生産地
「伊吹そば」及び「伊吹在来そば」(以下「伊吹そば」と称する。)は、伊吹山(1)中腹で栽培されてきた在来種のそば(玄そば)(2)(3)です。
主に直径4.5mm以下の小粒なそばであるのが特徴です。そのため甘皮(種皮)が多く、甘皮に由来する緑の色調で、そば粉や麺にすると淡く緑がかった色合いになります。また、香りが強いことも特徴となっています。
うま味と甘みは他の優良品種と比べても遜色がなく、製粉業者やそば店から高く評価されています。
「伊吹そば」は、生産地内において、在来種(伊吹そば)を用いて栽培されます。直径4.5mm以下の実が全体の70%以上であることを出荷規格としています。
現在の生産地は、姉川の渓谷沿いをはじめ、谷口から広がる米原市内に至ります。姉川(4)上流域は伊吹山の西側に位置し、斜面地で水はけが良く、周囲を山に囲まれ他品種との交雑が生じにくい環境です。また、姉川下流域の米原市でも、水はけの良い扇状地上や黒ボク土の圃場では、そばの栽培に適した地域となっています。
1995年に滋賀県湖北地域農業改良普及センターが在来種(伊吹そば)の種子増殖の取組を開始しました。同センターの協力のもと、姉川上流域の生産者による在来種の試験栽培を通じて、2001年には当該地域を採種場とするまでに生産規模が拡大されました。現在では、他品種との交雑が生じにくい姉川の上流域を通常の採種場とすることで、在来種(伊吹そば)を保全しつつ安定した生産を確保する体制が確立されています。
近年の「伊吹そば」の平均生産面積は約40ha、収穫量は約24tとなっています。出荷された「伊吹そば」は、流通過程において主に製麺用のそば粉に加工され利用されています。
生産者数は、31戸(2018年)となっています。
- 伊吹山:標高1,377m滋賀県最高峰の山で、山域は琵琶湖国定公園に指定されています。古くから霊峰とされ、現存する日本最古の歴史書である『古事記(712年編纂)』や『日本書紀(720年編纂)』にも記されています。
- そば:そばの実は、ヨーロッパなどではガレットの原料として知られていますが、日本では、そばの性質が異なるため、多くの場合、そば粉を水と練って生地にし、それを細く切って麺を作ります。この麺を茹でたものを、魚のだしと醤油をベースとしたつゆにつけて食べるのが一般的です。
- 玄そば:そばの実の殻がついている状態のものを指します。
- 姉川:滋賀県北部を流れる一級河川(延長39km)。1570年に武将の織田信長・徳川家康連合軍と浅井長政・朝倉義景連合軍との間で姉川の戦いが繰り広げられたことでも有名です。