比婆牛

比婆牛

登録番号 83
名称 比婆牛(ヒバギュウ),Hiba Gyu
分類 食肉
登録日 2019/09/09
生産地 広島県
登録生産者団体

あづま蔓振興会

広島県庄原市中本町一丁目10番1号

登録公示

第83号:比婆牛

農林水産物等の生産地

「比婆牛」は、広島県庄原市で作出された日本最古の蔓牛(1)のひとつである「岩倉蔓」の血統を有する黒毛和牛の牛肉です。
 不飽和脂肪酸割合において遺伝的に高い能力を持っているため、肉質は口どけがよく、やわらかい舌触りが特徴となっています。

「比婆牛」は、広島県庄原市産で3代祖(父・母の父、母の母の父)までのいずれかに「第38の1岩田」を起源にもつ、広島県種雄牛の血統を有する黒毛和種を素牛とします。
 広島県での肥育期間が最長かつ最終飼養地であること、去勢牛若しくは未経産雌牛で公益社団法人日本食肉格付協会が定める肉質等級が3等級以上の条件を満たしたものが「比婆牛」と名乗ることができます。

比婆牛素牛が生産される庄原市は広島県北部の中国地方の山あいに位置しています。
 地域では、古来より和牛が人々の生活に密接にかかわってきた歴史があり、農作業やたたら製鉄(2)などにも欠かせない存在でした。
 1843年、その和牛の中でも特に優秀なものを選抜・交配し、現在に繋がる「岩倉蔓」を作出しました。以後、地域では、集団的、計画的な交配を行うことで固有の系統が造成され優秀な黒毛和牛が誕生してきました。
 その結果、1977年の第3回全国和牛能力共進会では農林大臣賞を、1982年の第4回、1987年の第5回には2大会連続の内閣総理大臣賞を受賞するなど、地域の育種事業が高く評価されました。
 現在、比婆牛は庄原市が認証を行うなど、地域による品質確保や価値向上に向けた取組が続けられています。

  1. 蔓牛:中国地方で改良されてきた血統の結びつきが強い優良な和牛の呼称です。交配の開始は江戸時代末期に遡り、資質・発育・繁殖などで優れた特性をもつ系統が、蔓(つる)と呼ばれてきた歴史があります。
  2. たたら製鉄:粘土でつくった箱の形をした低い炉に、原料の砂鉄と還元のための木炭を入れて、風を送り、鉄を取り出す日本古来の鉄を作る技術です。 6世紀後半に朝鮮半島から伝えられ、江戸時代中期に技術的に完成しました。

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