菊池水田ごぼう
菊池水田ごぼう
登録番号 | 74 |
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名称 | 菊池水田ごぼう(キクチスイデンゴボウ) |
分類 | 野菜 / 穀物類 |
登録日 | 2019/03/20 |
生産地 |
熊本県
菊池市、合志市、菊池郡大津町、菊池郡菊陽町 |
登録生産者団体 | 菊池地域農業協同組合 熊本県菊池市旭志川辺1875番地 |
登録公示 |
農林水産物等の生産地
「菊池水田ごぼう」は、水田で栽培されるごぼうです。
一般的なごぼうと比較して、肌が白く、曲がりが少ないといった見た目のほか、柔らかく、あくが少ないことから、調理の際にあく抜きが必要ないといった特徴を有しています。
市場関係者からは、出荷期間が長いこと、期間をとおして品質、数量とも安定していることが高く評価されています。
「菊池水田ごぼう」の生産には、生産者団体が地域内で試験栽培し選定した早生品種を使用します。
栽培は水田で行い、播種前には完熟堆肥の施用やトレンチャー(1)等による深耕を行います。
収穫後はごぼうを洗い、泥、ひげ根を取り除いた後、流水にさらし、あく抜きを行います。
出荷規格は、生傷、病害虫被害、その他の損傷が著しくない20cm以上の長さのものとしています。
「菊池水田ごぼう」の生産地は、熊本県の北東部に位置し、名水
百選(2)にも選ばれている菊池水源(3)のほか、周辺には河川も多く、ごぼうの生産に必要となる大量の水が確保できる地理的条件を有しています。また、生産地周辺は畜産も盛んな地帯であることから、有機質を中心とした完熟堆肥をすき込む土づくりが行われてきました。
地域では、古くからごぼうの栽培が行われていましたが、連作障害などの課題がありました。その対策として、水稲収穫後の水田裏作でごぼう栽培を行ったところ、連作障害を回避できるようになるとともに、曲がりが少なく真っ直ぐに育ち、柔らかいごぼうが生産できることがわかりました。
1967年、収穫後の洗いとあく抜きを取り入れ、1970年には現在に至る品種選定を行いました。1982年から本格的に首都圏への出荷を開始し、「菊池水田ごぼう」の柔らかさと香り、肌の白さ、調理の手軽さが多くの消費者に認知されるようになっています。
- トレンチャー:溝掘機の一種で比較的幅が狭くて深い溝を掘る時に使用される農業機械です。
- 名水百選:1985年3月に環境庁(現・環境省)が選定した全国各地の「名水」とされる100か所の湧水・河川(用水)・地下水です。
- 菊池水源:熊本県の北部に位置する阿蘇外輪山北西部を水源とし、菊池渓谷をはじめ、大小さまざまな瀬や渕、滝などがある観光名所です。