松館しぼり大根

松館しぼり大根

登録番号 60
名称 松館しぼり大根(マツダテシボリダイコン)
分類 野菜 / 穀物類
登録日 2018/04/09
生産地 秋田県
鹿角市八幡平字松館地区
登録生産者団体

松館しぼり大根栽培組合

秋田県鹿角市八幡平字松館28番地

登録公示

第60号:松館しぼり大根

農林水産物等の生産地

「松館しぼり大根」は、生産地で伝統的に栽培されている在来の辛み大根です。
 やや丸みを帯びたくさび形で、日本で生産されている辛み大根としては大型の品種です。また、水分が少なく肉質が硬いため、貯蔵性が良いといった特徴があります。
 「松館しぼり大根」は、絞り汁を薬味やつけダレ等として使用し、蕎麦やうどん、湯豆腐や貝焼き(1)等の鍋物、刺身など、多様な料理に利用されます。

日本国内の在来の辛み大根の中でも1、2の強い辛みを持っていますが、ショ糖含量が他の辛み大根に比べ高いため、辛さだけでなくショ糖由来の甘みも感じられ、これが他の辛み大根にはない、独特な風味をもたらしています。
 市場では他にはない食味をもつ大根として一般的な大根に比べ高値で取引されています。

「松館しぼり大根」の品種は、在来系統から選抜した「あきたおにしぼり」を用い、生産地内で栽培されたものとしています。

生産地は、山に囲まれた丘陵地帯であり、その地形的特徴から冷涼で昼夜の気温変化が大きい地域です。この特徴は、暑さに弱く気温の日較差が大きいほど風味が増すとされる「松館しぼり大根」の生産に適しています。
 また、「松館しぼり大根」は、辛いだけでなくショ糖含量も高く大型です。これは、周囲の山々から吹き下ろされる寒風と、霜が降る時期も早いという地形・気象的な条件の下、低温・凍結に強く、栽培期間中に実が割れない系統を選抜してきたことで、特有の形質を獲得して来ました。
 地域では、鉱山地帯の冬場の換金作物として、100年以上前から作られてきた歴史があります。地域限定の野菜として生産量は少なく、利用もほぼ地域内にとどまってきたため、ほとんど世に知られることはありませんでした。

1980年、「松館しぼり大根生産グループ(現、松館しぼり大根栽培組合)」が結成され、特産品としての生産販売を目指した取り組みが開始されて以降、地域外にも知られるようになりました。

  1. 貝焼き:ほたて貝などの貝殻を鍋の代わりにして魚介類や野菜を煮た郷土料理です。

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日本の伝統的な特産品の魅力を発信