辺塚だいだい
辺塚だいだい
登録番号 | 57 |
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名称 | 辺塚だいだい(ヘツカダイダイ) |
分類 | 果物 |
登録日 | 2017/12/15 |
生産地 |
鹿児島県
肝属郡肝付町、南大隅町 |
登録生産者団体 | 鹿児島きもつき農業協同組合 鹿児島県鹿屋市白崎町1番1号 |
登録公示 |
農林水産物等の生産地
「辺塚だいだい」は、古くから地域に自生している固有の柑橘です。"ダイダイ"の名称ではあるものの、"ダイダイ"とは別種の柑橘とされています。
ダイダイに比べて小ぶりな果実は、果皮が薄く滑らかで果汁が豊富です。果皮には、ライムにも似た独特の香りがあり、果汁には、やわらかな酸味とおだやかでふんわりとした香りがあることが特徴です。
「辺塚だいだい」は、品種として在来種の「辺塚だいだい」を用い、生産地内で栽培されたものです。また、栽培には鹿児島県が推奨する「辺塚だいだいの栽培方法」を参考に行うこととしています。
収穫は、ほ場を巡回し、収穫適期を確認した上で開始します。
出荷規格は、「異品種」「腐敗変質」「病虫害」「傷害」の重欠点果以外は、「辺塚だいだい」として出荷できるものとしています。
「辺塚だいだい」の名前の由来である「辺塚集落」は、山と海に囲まれ以前は周囲から隔絶された地域でした。
「辺塚集落」は、道路ができる以前は周囲との交流が困難な立地条件であったことから、「辺塚だいだい」は、この地域でしかその利用価値が知られていない産品でした。
また、生産地である肝付町、南大隅町では、「辺塚だいだい」を地域限定の特産物として振興することを目的に、苗木の両町外への販売、持ち出しを禁止しています。このため、「辺塚だいだい」は、両町以外では栽培されていません。
地域では、魚の「ツマ」(1)や「カンキツ酢」などに利用され、日常的な食生活に欠かせない果実として親しまれてきました。
古くから地域の特産品として利用されていましたが、1992年以降、地域の関係機関(生産者団体、行政機関)が一体となって、優良系統の選抜や植栽を推進し、栽培面積の拡大とともに品質の向上を図ってきました。
1997年には、「辺塚だいだい」の部会を組織し、現在まで、地域が一体となって生産技術の向上等に取り組んでいます。
近年は、年間50t程度を生産し、地域外への出荷も始めたことから、知名度も徐々に向上しています。
- ツマ:刺身などに用いられるつけあわせのことです。