八丁味噌
八丁味噌
登録番号 | 49 |
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名称 | 八丁味噌(ハッチョウミソ) |
分類 | 加工食品 |
登録日 | 2017/12/15 |
生産地 | 愛知県 |
登録生産者団体 | 愛知県味噌溜醤油工業協同組合 愛知県名古屋市中区栄1丁目16番7号 |
登録公示 |
農林水産物等の生産地
「八丁味噌」は、赤褐色で色が濃く、適度な酸味、強いうまみ、苦渋味といった他の味噌にない独特な風味を持った愛知県で生産されている味噌です。
他の産地の味噌は米(又は麦)、大豆、食塩を主原料として作られているのに対し、大豆と食塩のみで作られているのが特徴です。
愛知県民の濃い味を好む嗜好を反映した、「味噌かつ」「味噌おでん」「味噌煮込み」「味噌鍋」などの、いわゆる「名古屋めし(1)」と呼ばれる料理に使用される代表的な調味料として、愛知県内に定着し、特産品として広く認知されています。
先ず、蒸した大豆を原料として、直径20mm以上、長さ50mm以上の大きさの味噌玉を作り、その表面に麹菌を繁殖させて豆麹を作ります。
次に、豆麹、塩、水を混ぜてタンク(醸造桶)に仕込み、重しをのせて一年以上熟成させ製品とします。
最後に、「八丁味噌」の特徴である独特の風味(酸味、うまみ、苦渋味)及び色(赤褐色)を呈していることを確認した後、出荷されます。
愛知県は高温多湿な気候であり、味噌造りで重要な製麹過程で腐敗することが多いことから、安全に味噌造りができるよう、塩と大豆だけで味噌玉を作って麹菌を付ける製法(味噌玉造り製法)により作られてきました。この製法は、天保、弘化、嘉永頃(約200年前)から地域に定着してきた歴史があります。
また、愛知県は気温が高く、味噌の熟成において大豆の分解が進みやすいといった自然的な条件を備えていることから、他の産地の味噌にはない、色が濃く、適度な酸味、強いうまみ、苦渋味を有する「八丁味噌」の特性が生まれました。
- 名古屋めし:愛知県名古屋市の名物料理を指す造語です。豆味噌や溜り醤油などを使い、全体的に濃い味付けが特徴です。