田子の浦しらす
田子の浦しらす
※提供元:田子の浦漁業協同組合
登録番号 | 36 |
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名称 | 田子の浦しらす(タゴノウラシラス) |
分類 | 魚介類 |
登録日 | 2017/06/23 |
生産地 |
静岡県
田子の浦沖(富士市沖・沼津市沖) |
登録生産者団体 | 田子の浦漁業協同組合 静岡県富士市前田字新田866-6 |
登録公示 |
農林水産物等の生産地
「田子の浦しらす」は、静岡県田子の浦沖で獲れ、同県富士市田子の浦港に水揚げされたしらすで、鮮度が良く、傷が付いていない形の良い状態で水揚げされ、透明でぷりぷりとした食感が特徴です。
生しらすは、元より鮮度が落ちやすく変色しやすい性質ですが、「田子の浦しらす」は鮮度の高さから、朝の水揚げ後、管理次第で当日の夕方まで透明でぷりぷりとした食感を保つことができます。生しらすを冷凍しても、解凍後も透明でぷりぷりとした食感で、水揚げ時と区別がつかないほどです。
釜揚げにしても鮮度が高く、身に傷が少ないため、茹で上がるとしらすが首の辺りで折れ曲がり、『しの字』型でふっくらとした旨味の濃い釜揚げしらすができます。
このようなしらすの鮮度・品質の高さから、日本の中でもしらすの漁獲量が多い静岡県の他の漁港のしらすの価格と比べても明らかに高い価格で取引されており、近隣のしらすの産地の流通・加工業者も、田子の浦産のしらすを買い求めるようになっています。
「田子の浦しらす」の最大の特徴である鮮度の良さの要因のひとつには、漁場の近さがあげられます。駿河湾最北に位置し、富士山や南アルプスの雪解け水により山の栄養が豊富に注ぎ込むことなどにより、田子の浦港から近いところにしらすの好漁場があるため、しらすの鮮度を落とさずに港まで移動することができます。
また、田子の浦の漁場は地形が急深なため、二艘曳きの漁法には適さず、一艘曳きの漁が続けられてきました。一艘曳きは二艘曳きほど量は獲れませんが、しらすを傷付けずに漁獲できるのです。
そして、各漁船では、しらすの漁獲後に船上ですぐにしらすをザルに移し、水分を切りながら多量の氷により氷締めします。ザルを使用することで余分な水が切れるため、しらすがふやけるのを防ぎます。また、多量の氷を入れてしらすを傷付けずに手でかき混ぜます。この氷締めの作業を徹底することで、しらすの鮮度が保たれるのです。
田子の浦周辺では明治時代から浜辺から地引網漁でしらすを獲っていましたが、1961年に漁港が完成すると大型船が係留出来るようになり、しらす漁船による漁獲に移って行きましたが、一艘曳きの漁法はその時以降続けられ、透明でぷりぷりとした食感を持った鮮度の良いしらすを水揚げしてきたのです。