大分かぼす
大分かぼす
※提供元:大分県カボス振興協議会
登録番号 | 33 |
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名称 | 大分かぼす(オオイタカボス) |
分類 | 果物 |
登録日 | 2017/05/26 |
生産地 | 大分県 |
登録生産者団体 | 大分県カボス振興協議会 大分県大分市大手町 3-1-1 大分県農林水産部おおいたブランド推進課内 |
ブランドサイト | |
登録公示 |
農林水産物等の生産地
「大分かぼす」は、大分県内で栽培されたかぼす果実であり、芳香が最高となる緑色の時期に収穫し、青果向けに出荷されています。さわやかな香りと強すぎない酸味が特徴で、果汁を搾って料理に使うことにより、その優れた風味が食材の本来の味を引き立てます。
通常、かぼすは露地栽培では8月下旬から緑色の果実として収穫期を迎えます。10月から11月ごろには黄色に変色していきますが、「大分かぼす」はそれ以前に収穫した果実を貯蔵し、翌年2月頃まで出荷します。さらに、3月からは加温ハウス栽培の出荷が始まり、グリーンかぼすとして周年供給体系が確立されています。
収穫については、果汁量の多い良質なかぼすを消費者へ提供するため、果汁歩合が概ね20%以上になると見込まれる時期としています。この時期を設定するにあたっては、関係団体が大分県内で気象・立地等により生育の早い産地と遅い産地からサンプルを採取し、果汁量を測定します。大分県独自の蓄積データから果汁歩合を予測し、県内全域で果汁歩合が概ね20%以上となるであろう日を出荷適正日として設定します。ハウス栽培についても、同様に実施されます。
収穫後すぐに出荷せず貯蔵する場合には、栽培マニュアルに基づいて、果実の緑色、果汁歩合等の品質を保つように条件を設定して貯蔵します。出荷にあたっては、果実の色、形状、傷等について、出荷マニュアルに基づいて確認が行われます。
臼杵市乙見(おとみ)地区に残る言い伝えによると、江戸時代に宗玄という医師が京都から持ち帰った苗木(種子という説もある)を栽植したのが始まりとされており、果実は古来薬用として重宝されてきました。それを裏付けるように、臼杵市内には現在も樹齢100年前後の古木が数点存在しています。青果向けとして栽培面積が急速に拡大したのは、1960年代になって大分県が奨励するようになってからです。
1972年には、関係者による「大分県カボス振興協議会」が設立され、力を合わせた消費拡大活動が始まりました。
1979年には、大分県で「一村一品運動」が展開され、元来大分県内にて栽培されていたかぼすは、その旗手として各種イベントにて大分県の特産品として脚光を浴びるようになりました。それを受けて、大分県カボス振興協議会では、大都市圏や地元において消費拡大活動を継続して行い、ブランド価値の向上に努めてきました。
その過程で、県外でも市場を開拓し、出荷されるようになった「大分かぼす」は、拡大する需要に応えるため、ハウス栽培の導入、貯蔵用品種「豊のみどり」の増産、貯蔵技術の開発といった周年出荷に向けた技術の開発・向上が取り組まれ、1980年代前半には「グリーンかぼす」としての周年供給体系が確立されました。
このような産地をあげての出荷体制の構築により、1978年以降、大分県は常にかぼすの全国生産量の90%以上を占めています。