十三湖産大和しじみ
十三湖産大和しじみ
登録番号 | 23 |
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名称 | 十三湖産大和しじみ(ジュウサンコサンヤマトシジミ)、Jusankosan Yamato Shijimi |
分類 | 魚介類 |
登録日 | 2016/12/07 |
生産地 |
青森県
五所川原市(十三湖を含む。)、つがる市、北津軽郡中泊町 |
登録生産者団体 | 十三漁業協同組合 青森県五所川原市十三羽黒崎133番地 http://www.trace-info.jp/jfjusan/ 車力漁業協同組合 青森県つがる市富萢町清水6番地5 |
登録公示 |
農林水産物等の生産地
「十三湖産大和しじみ」は、塩分、溶存酸素量、底質、産卵条件といったしじみの生育環境が全国的に特に優れた青森県の十三湖において育まれたヤマトシジミです。
「十三湖産大和しじみ」は、しじみの出汁や旨味がよく出ており、品質が高いことに加え、一年間を通して安定的に出荷されていることから、市場で高く評価されています。特に7月、8月は、産卵期を迎えて、身が大きく、濃厚な出汁が出るようになり、しじみの旬になります。また、冬場の12月、翌年1月から3月にかけては、身が引き締まって旨味が凝縮されており、「寒しじみ」として販売されています。
地元では、青森県五所川原市の「市の貝」として指定される等、地元の特産品として長く愛されてきた歴史があります。
ヤマトシジミの漁獲は、12mm以上の目合いを持つ漁具を用いて湖底を曳いて行われます。漁獲されたしじみは、選別機に掛けるか、または漁具を丁寧に篩うことにより、出荷規格以下のサイズのしじみは取り除いて放流します。また、しじみの見た目や音から、死貝かどうかを丁寧に見極め、選別し、出荷規格毎に分けられます。
十三湖は、世界自然遺産の白神山地に源を発し、津軽平野を貫流し日本海に注ぐ岩木川の最下流部に位置する面積約18㎢・水深約1mの浅い汽水湖で、水路で日本海と接続しています。
このような地理的条件にある十三湖は、ヤマトシジミの生息に適した水質条件(塩分が0~22psuの範囲内で、溶存酸素量は3.5mg/ℓを下回ることがないこと)底質条件(泥の割合が50%未満の砂質)を有しています。
また、ヤマトシジミの産卵発生には、水温25℃以上、塩分2.5~10psuが必要とされていますが、十三湖では、6月から8月にかけてこの産卵条件を満たしている場合が多く、産卵条件も整っていると言えます。
このように、十三湖はヤマトシジミの生息場所として水質、底質とも非常に良好な状況にありますが、それに加えて、漁業関係者による資源管理等の取組みが積極的に行われています。
毎年、研究機関によって実施される資源量調査の結果等を踏まえ、操業期間や区域、漁獲量等の操業制限が設けられています。さらに、定期的に湖底の耕うん作業等を行うことで、十三湖におけるヤマトシジミの生育環境の保全が図られています。このような漁業関係者の努力により、持続可能な十三湖産大和しじみ生産が実現しています。また、禁漁期や湖が結氷する冬季にも、漁期中に漁獲したヤマトシジミを個人管理区域に移植し、蓄養することも行われており、年間を通して安定した出荷が可能となっています。
「十三湖産大和しじみ」の歴史は古く、「青森県水産事項特別調査書」(1891年)においては、十三湖での漁獲実績が記載されていることから、少なくとも明治時代には採取・生産されているものと推定されます。1984年からは、操業時間の設定、休漁期間の設定を行い始め、1986年からは、漁獲量の制限、休漁区の設置を行い、しじみの資源管理を行いながら持続可能な生産を行っています。