ちんすこう
登録番号 | 155 |
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名称 | ちんすこう、ちんすこう、Chinsukou、金楚餻(チンスコウ)、金楚糕(チンスコウ) |
分類 | 加工食品 |
登録日 | 2024/08/27 |
生産地 | 沖縄県 |
登録生産者団体 | 沖縄県那覇市久米2丁目2番10号 中小企業振興会館3階 那覇商工会議所内 |
登録公示 |
「ちんすこう」は、サクサクとした食感と口溶けの良さを併せ持ち、濃厚で独特の風味を持つ沖縄の伝統的な焼き菓子です。
そのルーツは琉球王朝時代まで遡り、現在は沖縄らしい土産品として人気が高く、全国的な知名度を有しています。
「ちんすこう」の生産地は、すべての生産行程が沖縄県内で実施されるものとしています。
原料は、小麦粉等の穀粉、砂糖、ラード(ラード由来の油脂を含む)を原料として用います。
製造の方法は、原料を混ぜ、種々の形状に形成して焼成するほか、果肉や果汁・チョコレート等のフレーバーの使用や焼成後のフレーバー等によるコーティングや、浸漬等を行うなどして製造することもできるものとします。
「ちんすこう」は、琉球王朝時代(1)に王朝最後の宮廷料理人「新垣親雲上淑規(アラカキペーチンシュクキ)」が首里城内で作っていた琉球独自の伝統菓子をベースにして考案された焼き菓子です。
現在の特性を有する「ちんすこう」は、上述の料理人の子孫である「新垣淑康(アラカキシュクコウ)」が、1908年に、元々蒸し菓子であった「ちんすこう」をレンガ窯で焼き、その後、一口サイズの長細い形にして販売したことで、現在のように誰もが食せる焼き菓子となりました。
生産地では、古くから養豚が盛んで、豚を余すところなく食する食文化が根付いていたことから、主原料にオレイン酸が多く酸化しにくいラードが使用されてきました。このことが「ちんすこう」の味にコクや深みを与え、一般的なクッキーやビスケットとは異なる独特の風味を生み出しています。
現在では、細長い形、丸形、ハート形などの種々の形状に作られ、また、チョコレートでコーティングされたもの、果汁・果肉などを練り込んだもの、焼成したあとにチョコを染み込ませたものなど、主原料以外の材料も使用された多種多様な「ちんすこう」が製造されるようになりました。
「ちんすこう」は沖縄の土産品としての地位を確立し、全国的な知名度と人気を獲得するなど、沖縄の文化や歴史を象徴する土産品として親しまれています。
- 琉球王朝(琉球国):1429年から1879年の450年間、琉球諸島を中心に存在した王国です。現在の沖縄県。