仙台せり
登録番号 | 149 |
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名称 | 仙台せり(センダイセリ)、Sendai Dropwort、Sendai Seri |
分類 | 野菜 / 穀物類 |
登録日 | 2024/03/27 |
生産地 |
宮城県
名取市(旧増田町)、仙台市太白区 |
登録生産者団体 | 仙台せり振興協議会 宮城県名取市増田字柳田80 |
登録公示 |
「仙台せり」は、葉茎の鮮やかな緑色と根の白さとのコントラストが美しい「せり(1)」です。さわやかな香りと豊かな味わい、歯切れのよい食感が特徴で、伝統行事や郷土料理に用いられ、地域の風習や食文化に欠かせない伝統食材として定着しています。
「仙台せり」の品種、栽培方法及び出荷規格は、仙台せり振興協議会が定める基準に基づき生産および出荷を行うこととしています。
「仙台せり」は、江戸時代に名取川(2)の伏流水が生んだ湿地帯に自生する「せり」を改良して栽培したのが始まりとされています。
生産地の「せり」は江戸時代から全国的に有名で、極寒の頃、春に先駆けてその高い香りと快い歯ざわりが感じられると喜ばれてきました。また、仙台藩の藩主であった「伊達政宗」が詠んだ句もあるほか、この地域の「せり」が伊達藩の特産品であったという記録も残っています。
長年にわたる選抜や育成した品種を用い、豊富な伏流水をいかした栽培と徹底した出荷管理を実施してきた結果、現在の「仙台せり」の品質特性が生み出されています。
地域では、古くから祝い事や正月に出される「仙台雑煮」など、冬場の数少ない貴重な野菜として、お浸し、和え物、天ぷら、みそ汁、そばの薬味などにも日常的に利用されてきました。
2014年頃からは、「せり鍋」が「仙台鍋グランプリ」や全国規模の「ニッポン全国鍋グランプリ」などで数々の賞を獲得するなど人々の心をつかみ、せりを主役とした鍋が、地域の新たな食文化として定着しつつあります。
- せり:日本原産の多年草で、水田の畔道や湿地などに生え、食味は独特の強い香りと歯触りに特徴があります。
- 名取川:宮城県中南部の太平洋側に位置し、宮城・山形県境の神室岳を源流とし、仙台平野を東流し、名取市閖上で太平洋に注ぐ延長55.0kmの一級河川です。