淡路島3年とらふぐ
登録番号 | 144 |
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名称 | 淡路島3年とらふぐ(アワジシマサンネントラフグ)、Awajishima 3nen Torafugu |
分類 | 魚介類 |
登録日 | 2024/01/29 |
生産地 |
兵庫県
淡路島福良湾 |
登録生産者団体 | 福良漁業協同組合 兵庫県南あわじ市福良丙28 |
登録公示 |
「淡路島3年とらふぐ」は、世界三大潮流の1つである「鳴門海峡」に隣接した海域で養殖されたとらふぐ(1)です。
一般的な養殖とらふぐの1.5~2倍と大きく、引き締まった身質と歯ごたえ、濃厚な味などが特徴で、需要者からも高く評価され、他の養殖とらふぐに比べ高値で取引されています。
近年では、「とらふぐ」目当ての観光客の増加により、これまで閑散期だった冬場が観光客で賑わうようになるなど、冬の淡路島を代表するブランドとして定着しています。
「淡路島3年とらふぐ」の養殖方法及び出荷規格は、福良漁業協同組合が定める基準に基づき養殖および出荷を行います。
生産地である福良湾は、世界三大潮流の1つである「鳴門海峡(2)」に隣接しています。生産地の海域では、日本一速い潮流の影響を受けることから、養殖魚の運動量が増え、身が引き締まり、歯ごたえのある個体に成長するなど、養殖とらふぐの生育に適した地域となっています。
福良湾では1962年頃からハマチ養殖、1980年代にはマダイ養殖が始まり、高い養殖技術を有していたことから、この技術をいかして1982年からとらふぐの養殖を開始しました。
とらふぐは極めて神経質な魚で、出荷までに9割以上が死んでしまうこともあり、3年養殖の取組は困難を極めました。
福良地区の漁業者は我慢強く試行錯誤を重ね、潮流や水温、給餌量による体調の変化、エサの種類・質・量・頻度・タイミングの研究、健康を維持するための環境整備や栄養管理、食味向上のための工夫、魚が傷つかない対策など、養殖技術の向上に取り組み、全国で初めて「3年とらふぐ」の産業化に成功しました。
2004年から「3年とらふぐ」の名称で出荷を開始し、漁業者を中心に地域の観光、宿泊、飲食業など多様な関係者と連携したPRを継続してきました。
2022年の生産量は78,655尾、島内の約100件のホテルや飲食店などが取り扱うなど観光の目玉となり、地域の特産品として定着しています。
- とらふぐ:食用として取引されるフグの中では一番の高級魚とされ、独特の旨みと食感でカニと並び「冬の味覚王」と呼ばれます。日本各地で水揚げがありますが、特に関西では古くから人気が高く、刺身、鍋、焼きもの、唐揚げなどのフルコースで食べられてきました。
- 鳴門海峡:瀬戸内海(徳島県鳴門市)と紀伊水道(兵庫県南あわじ市)の間に位置する幅約1.3kmの海峡です。鳴門海峡の潮流はイタリアのメッシーナ海峡、カナダのセイモア海峡とならんで「世界三大潮流」の一つと言われています。激しい潮流で発生する「鳴門の渦潮」は直径20mにもなり、クルーズ船で遊覧できるなど観光スポットとして有名です。