深蒸し菊川茶 / 菊川深蒸し茶

登録番号 130
名称 深蒸し菊川茶(フカムシキクガワチャ),菊川深蒸し茶(キクガワフカムシチャ)
分類 加工食品
登録日 2023/03/31
生産地 静岡県
登録生産者団体

菊川市茶業協会

静岡県菊川市堀之内61番地

ブランドサイト

深蒸し菊川茶(菊川市茶業協会)

登録公示

第130号:深蒸し菊川茶 / 菊川深蒸し茶

農林水産物等の生産地

「深蒸し菊川茶」は、お茶を淹れると濃厚な黄緑色で、まろやかな味わいを持つ緑茶です。
 需要者からは、これらの特性に加え、深みのある豊潤な香りやうま味とコクが高く評価されています。

「深蒸し菊川茶」の原料は、菊川市および牧之原市(勝田、東萩間、西萩間、大寄、菅ケ谷、嶋、布引原、片浜)、掛川市(佐夜鹿、八坂、満水、上内田、高瀬、中方、中、下土方、篠場)、島田市(菊川、牧之原、切山、神谷城、猪土居)、御前崎市(新野、上朝比奈、下朝比奈、門屋、高松、合戸)の茶園において生産された生葉です。
 茶の製造には、荒茶加工と仕上げ加工の2つの段階があります。
 まず、生葉を菊川市茶業協会(以下「茶業協会」という。)が定めた加工基準を遵守していると認められる荒茶加工場において荒茶に加工します。この荒茶加工場での蒸熱工程では、茶業協会が認めた機械を使用し、送帯式蒸機については蒸熱時間を、網胴回転撹拌式蒸機については胴傾斜角度と胴回転数等を茶業協会が定めた基準に従い蒸熱を十分に行います。次に、粗揉、揉捻、中揉、精揉、乾燥の工程を経て荒茶となります。
 最後に、その荒茶のみを原料として、「深蒸し菊川茶」の仕上げ加工技術と施設を有する静岡県内の工場で仕上げ加工を行います。

菊川市とその周辺地域では、他産地に比べ気温が高く日照時間が多いことで、茶葉が肉厚でカテキン含有量が高くなることから渋みが強く、国内では中級茶として扱われてきました。
 1952年頃からの研究の結果、茶葉を長時間蒸すこと(深蒸しすること)で、渋みが少なく味の良い茶の製造に成功しました。
 生産地では、全国に先駆けて茶専門の農協を設立し、組織的な技術向上と良質茶の量産化を実現しました。「深蒸し菊川茶」が全国茶品評会(1)での「深蒸し煎茶」部門の新設や、深蒸し茶の全国への普及・拡大に大きく貢献してきたことから、生産地は「深蒸し茶発祥の地」として認知されるようになりました。
 菊川市とその周辺市町では、半自然草地「茶草場」から刈り取ったススキなどの草を茶園に敷くことで茶に有機物を与える農法を100年以上前から続けています。このことが、茶園の中に半自然草地が点在するという特徴的な風景を作り出し、良質な茶の生産とともに生き物を守ることにつながっていることから、農業と生物多様性が両立していることが評価され、2013年に国際連合食糧農業機関(FAO)により「静岡の茶草場農法」として世界農業遺産に認定されました。

  1. 全国茶品評会:全国の生産者がお茶の出来栄えを競う茶の品評会です。1947年から年に一回開催され審査部門は普通煎茶、深蒸し茶、かぶせ茶、玉露など8カテゴリーに分類されています。全国茶生産団体連合会が主催しています。

購入先情報

深蒸し菊川茶が購入できる茶店舗・直売所(深川市茶業協会)

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