サヌキ白みそ

登録番号 124
名称 サヌキ白みそ(サヌキシロミソ)
分類 加工食品
登録日 2023/01/31
生産地 香川県
登録生産者団体

香川県味噌工業協同組合

香川県高松市丸の内10番27-52号

登録公示

第124号:サヌキ白みそ

農林水産物等の生産地

「サヌキ白みそ」は、なめらかで透き通るようなクリーム色の外観を有する低塩多糖の白みそです。古くから香川県の多くの郷土料理に欠かせない食材で、関西圏の白みそ雑煮(1)の原料としても好評を博してきました。

「サヌキ白みそ」の主な原料は、米、大豆及び塩ですが、米については米麹の原料として大豆の2倍の量を使用します。なめらか、かつ白く仕上げるため、脱皮した大豆を8時間以上水に漬け込み、水から煮る間に2回以上水替えをします。
7日以内の短期間で醗酵・熟成を行います。
 最後に、熟成したみそを臼状の機材等ですりつぶし、なめらかなクリーム状に仕上げます。

「サヌキ白みそ」の生産地である香川県は、瀬戸内地域(2)特有の温暖少雨な気候により、白みその原料となる米、大豆及び塩の生産が盛んな地域でした。昔から地元の農家は、秋の米の取入れがすむとすぐに、蒸した大豆に多めの米麹と塩で仕込み熟成させた自家製白みそを作っていました。その歴史は古く、平安時代(3)に京都発祥の白みその製法が伝えられたのが起源とされています。
 香川県で白みその商業生産が盛んになったのは、1950年以降、当時の運搬手段であった船での輸送が便利で、かつ甘口の白みその需要が高かった京阪神地域への出荷が増加したことが白みそ製造の発展の要因となっています。
 「サヌキ白みそ」は、数々の郷土料理に使われており、香川県の食文化を支え、四季折々の一般家庭の食卓に欠かせない食材となっています。
 現在、「サヌキ白みそ」の製造業者は4社、近年の食生活の多様化などを背景に「サヌキ白みそ」の出荷量は減少傾向にありますが、東南アジアを中心とした海外への輸出を展開するなど、新規市場の販路拡大にも取り組んでいます。

  1. 雑煮:焼いた餅に火を通した鶏肉や青菜などを添え、醤油や味噌などでだしを味付けたつゆをはった日本料理です。古くから1年の無事を祈りお正月(1月)に食べる習わしがある伝統料理で、関西地方の雑煮は白味噌仕立てが多く、近畿を除く西日本と関東地方ではすまし汁仕立てが多いなど、地域によりさまざまな作り方があります。
  2. 瀬戸内地域:本州、四国、九州に挟まれた瀬戸内海の周辺に位置する兵庫県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県に至る地域です。内海である瀬戸内海は波が穏やかで、周辺地域は温暖な気候が特徴です。
  3. 平安時代:794年~1185年。桓武天皇により平安京(現在の京都市)に都が移されてから鎌倉幕府が成立するまでの約390年間を指す日本の時代区分の一つです。天皇を中心とした律令政治から、貴族政治、院政や武士の台頭などに移行していった時代です。また、仏教文化や貴族文化など、日本の中世時代の文化が大きく発展した時代でもあります。

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